Google(グーグル)口コミをAIで書くのは大丈夫か。決まりで問われるのは、実体験かどうか
文章を作るAIが身近になって、「口コミもAIで書けるのでは」と考える方が増えました。お客様の側にも、店の側にも、そう考える方がいます。
一方で、「AIで書いた口コミは、Googleの決まりに触れるのでは」「やらせにならないか」という心配もよく聞きます。
この記事では、Googleと消費者庁が公式に説明していることを確かめたうえで、どこまでがよくて、どこからがいけないのかを整理します。
先に結論
Googleマップの投稿についての決まりを確かめた範囲では、「AI」という言葉は出てきません(2026年10月に確認)。AIを使ったこと自体を禁止する書き方には、なっていません。
決まりで問われるのは、次の3つです。
- 実体験に基づいているか
- 書いて投稿したのが、体験した本人か
- 店が、口コミの内容を決めていないか
AIを使っていても、この3つを守っていれば、決まりに沿っています。AIを使っていなくても、この3つのどれかを破っていれば、決まりに触れます。
Googleが求めているのは「実体験」
Googleは、マップに投稿する内容は、その店や場所での実体験に基づいている必要がある、と説明しています。実体験に基づいていない内容や、店を正しく表していない内容は、禁止されています。
口コミを頼むときに店がしてはいけないことも、決まっています。特典と引き換えに頼むこと、良い評価をくれそうな人だけに頼むこと、口コミに入れる内容を指定すること、などです。
くわしくは、こちらの記事にまとめています。
やってはいけない使い方3つ
1. 店が、AIで口コミを作って投稿する
店主やスタッフ、その家族や知人、頼んだ業者が、AIで口コミの文章を作って投稿する。これは、実体験に基づかない投稿です。AIを使っていても、いなくても、禁止されています。
2. 体験していないことを書く
行っていない店の口コミを書く。受けていないメニューの感想を書く。AIは、頼めばそれらしい文章をいくらでも作ります。だからこそ、「本当にあったことか」は、人が守るしかありません。
3. 店が文面を用意して、「これを貼ってください」と渡す
店がAIで口コミの文章を作っておき、お客様に「この文をそのまま投稿してください」とお願いする。これは、口コミの内容を店が決めていることになります。投稿するのがお客様本人でも、決まりに触れます。
やってよい範囲
お客様本人が、自分の体験を文章にするときに、手助けとしてAIを使う。これは、文章が苦手な方が、家族に「こういうことを書きたいんだけど」と相談するのと同じです。
守ることは3つです。
- もとになるのは、お客様自身の体験と感想であること
- できた文章を、お客様が読んで、直せること
- 投稿するのは、お客様本人であること
AIが作った文章の中に、実際にはなかったことが入っていたら、お客様が消します。言いたいことと違っていたら、お客様が直します。ここを飛ばして、できた文章をそのまま載せる使い方は、勧められません。
日本の決まり:広告であることを隠してはいけない
日本では、広告なのに広告だと分からないようにすること(ステルスマーケティング)が、法律で規制されています。
消費者庁の説明では、店が第三者に依頼や指示をして書かせたものは、広告にあたります。口コミやレビューの投稿も、対象に入ります。一方で、個人の感想は対象外です。また、規制を受けるのは、書いた人ではなく、店の側です。
つまり、ここでも問われるのは、店が内容を決めているかどうかです。お客様が自分の感想を自分で書いた口コミは、AIの手助けを借りていても、個人の感想です。店が文面を決めて書かせた口コミは、AIを使っていなくても、広告です。
法律に当てはまるかどうかの最終的な判断は、弁護士などの専門家に確かめてください。
AIを使った道具を選ぶときの、5つの確認
口コミの文章作りを助ける道具は、いくつも出ています。店に入れる前に、次の5つを確かめてください。
- 店が決めた言葉を、文章に入れる作りになっていないか。店名、スタッフ名、メニュー名、地名などです。入る場合は、何が入るのか、お客様がそれを消せるのかを確かめます。
- 星の数や満足度によって、案内する先を変えていないか。満足した人だけをGoogleに案内する作りは、良い評価だけを選んで集めることにあたります。
- できた文章を、お客様が直せるか。直せない作りでは、お客様の言葉になりません。
- 投稿するのが、お客様本人か。道具が自動で投稿する作りは、避けてください。
- 良いことしか書けない作りになっていないか。気になった点を書く道が、お客様に残されているかを見ます。
口コミAIの作り
口コミAIは、上の確認にそって作っています。
- 店名とスタッフの名前は、文章に入れません。地名は、店がエリア名を登録している場合に限り、下書きに1回入ります。お客様は、下書きを直すときに消せます。
- 星の数や満足度で、案内する先を変えません。全員が同じ画面に進みます。
- お客様は、できた下書きを読んで、直せます。
- 投稿は、お客様がご自身でGoogleに貼り付けて行います。口コミAIが投稿することはありません。
- 質問は、よかったところを聞く作りです。そのうえで、できた下書きは自由に書き直せます。気になった点を書き足せることも、画面でご案内しています。星の数は、口コミAIの中では選びません。お客様がGoogleの画面で選びます。
下書きのもとになるのは、お客様が答えた3つの質問の内容です。
まとめ
- Googleの決まりで問われるのは、AIを使ったかどうかではなく、実体験か、本人が書いたか、店が内容を決めていないか、の3つです。
- 店がAIで口コミを作って投稿すること、文面を用意して貼ってもらうことは、禁止されています。
- お客様本人が、自分の体験を文章にする手助けとして使い、読んで直して自分で投稿するのは、決まりに沿っています。
- 日本の法律でも、問われるのは、店が内容を決めているかどうかです。
- 道具を選ぶときは、店が決めた言葉が入らないか、相手を選んでいないか、お客様が直せるか、本人が投稿するか、良いことしか書けない作りではないか、を確かめます。